先日、秋田県で開催された日赤第1ブロック支部合同災害訓練に参加しました。男鹿半島沖でM7.9の地震が発生し、発災4日目に救護班が派遣された想定で行われました。派遣された助産師は、妊産婦・産後の方への支援、育児支援などの役割を担います。
初日は、日本赤十字東北看護大学にて、避難所のゾーニング(区分け)についてグループワークを行いました。「避難者数に対してトイレの数は足りているか」「授乳室は避難所のどこに設置するのが安全か」「子どもの遊び場はどうする」など、参加者同士で意見を交換しながら、避難所運営における実践と課題について学びを深めました。
2日目は、男鹿市総合体育館にて、住民の方々も参加する本格的な訓練が行われました。避難者の中には妊娠37週の妊婦さんもおり、保健師さんから男鹿市のお産の現状について教えていただくとともに、助産師としての専門的な知識を求められる場面もありました。災害時には、妊婦さんや産後の方は「要配慮者」に該当し、特別な支援が必要となります。保健師と救護班は、必要な情報を収集し連絡調整を行い、妊婦さんを産科施設へ搬送する対応をしました。2日間の訓練を通して、災害時に現場で、助産師の専門性を発揮するためには、日頃からの準備と訓練の重要性を改めて実感しました。
男鹿市は朝晩少し冷え込みましたが、炊き出しの方々が作ってくださった「きりたんぽ」が、体も心も温めてくれました。