小児外科は新生児から16歳未満のお子さんの外科の病気を治療する科です。子供は発達途中の段階なので、成人とは違う子供特有の病気にかかります。
また、診断されたときに成人と同じ病気の名前が付いても、病気の進み方、治り方は成人とはかなり違ってきます。さらに、生まれたばかりの新生児期は、他の時期とは全く異なる特殊な疾患が多々あります。
私たち小児外科医は、発達途中に居られるお子様の頸部から胸腹部にかけての外科疾患・外傷に対応するようにトレーニングされており、院内他科との連携の下、基本的にはいつでも対応します。近年、小児外科の分野でも胸腹部での小さな傷の下での外科手術が発展してきています。胸腔鏡下、腹腔鏡下といって、2から5個の3mmから10mmの小さな傷から、器具を胸やお腹に入れて、様々な手術を行うものです。同じ結果が得られるならば、手術の後の傷や痛みが小さく、軽くできることは重要です。私たちは技術的に安全性が確保される場合、出来る限りこれらの方法で手術を行っております。
また、私たちは重症心身障害を始めとし、様々な程度の障害をお持ちの方々で外科的処置や支援、そして手術も手がけております。ハンディキャップを軽減し、より良い「生活の質」(QOL)を得るために、ご家族と外科的手技の適応を協議し、その機会を最大限に生かせる場を作りたいと望んでおります。