産婦人科ニュース

妊婦さんと百日咳ワクチン

百日咳が流行していると聞いてご心配されている妊婦さんも多いことと思います。
日本では生後2か月以降に赤ちゃんへ百日咳含有ワクチンを接種しています。しかしワクチン接種前に罹患し重症化してしまうことが問題となっています。
オーストラリアや欧米では妊娠後期に百日咳含有ワクチン(Tdap)を妊婦さんに投与して母体からの移行抗体を増加させる「母子免疫ワクチン」が推奨されています。
Tdapは日本では認可・販売されていないため、代わりに三種混合ワクチン(DTaP)の接種が考えられます。DTaPでも妊娠中投与の安全性と、児への百日咳に対する抗体の移行が確認されています。一方、2025年4月25日時点では重症化予防効果は証明されていません。(日本産科婦人科学会の会告より)
妊娠中の接種について、詳しくは妊婦健診時にお問い合わせください。