当院には脳神経外科がないため、成人の脳神経の病気を診察する唯一の専門科となり、週に下記の表のとおり3回の外来診療を行っています。疾患で一番多いのは頭痛(急性、慢性)であり、ついでめまいの方も多く受診されます。また手足のシビレや脱力を訴える方もみられます。
頭痛に関しては、やはり片頭痛や筋緊張型頭痛の頻度が高く、全体の6割以上を占めます。また副鼻腔炎由来の頭痛も多いのですが、多くの方が頭の病気を心配して来院されるため、できるだけ早期にCTやMRIを撮って受診者の不安を軽減すべく診療しています。だいたいCTの場合は当日中に、MRIの場合は予約制で行っています。
めまいについても同様の対応を心がけていますが、耳鼻科的疾患である場合が多く、診察後に耳鼻科へ紹介するときもありますので、ご理解いただきたいと思います。手足のシビレを訴える方では、脳以外に整形外科的疾患(頚椎疾患、腰椎疾患など)であることも稀ではないので、必要が生じたら整形外科と連携するように努めています。
なお検査では脳・脊髄の画像診断(MRI、CT、SPECT)、脳波、筋電図、神経伝導検査、頚動脈エコーなどの検査を行うことがあります。その上で診断し、適切な治療法(薬物治療など)を選択しています。
当科の診察では、詳細な病歴聴取と身体の診察が、上に掲げた諸検査と同じくらい重要なため、新患の場合はひとりひとりの診察に時間がかかります。そのため待ち時間が他の診療科よりも長くなることがあり、ご迷惑をかけております。ただとび入り新患でない限り、予約制にしていますので現在では以前よりスムーズな診察が可能になっていると思います。
大学応援医師が診察いたします。